最高のキャリアは、あらかじめ計画して手にできるものではない。
自らの強み、仕事の仕方、価値観を知り、機会をつかむように用意をしたものだけが手にできる。 なぜならば、自らの得るべきところを知ることによって、普通の人、単に有能なだけの働きものが、卓越した仕事を行うようになるからである。 誰でも、自らの強みについてはよくわかっていると思う。 だが、たいていはまちがっている。 わかっているのは、せいぜい弱みである。 それさえ間違っていることが多い。 何事かを成し遂げるのは、強みによってである。 弱みによって何かをお行うことはできない。 できないことによって何かを行うことなど、到底できない。 何かをすることに決めたらならば、何を期待するかをただちに書き留めておく。 9ヵ月後、1年後にその期待と実績の結果を照合する。 驚くほど多くの人たちが、仕事にはいろいろな仕方があることを知らない。 そのため得意でない仕方で仕事をし、当然成果は上がらないという結果に陥っている。 自らを成果を上げる存在にするのは、自分自身である。 自らの成長につながる最も効果的な方法うは、自らの予期せぬ成功を見つけ、その予期せぬ成功を追求することである。 ところがほとんどの人が、問題に気を取られる。 いまさら自らを変えようとしてはならない。 うまくいくわけがない。 それよりも、、自らの得意とする仕事の仕方を向上させていくべきである。 不得手な仕方で仕事を行おうとしてはならない。 組織において、あるいは組織を使って成果を上げるには、この働く者の価値観が組織の価値観に合わなければならない。 さもなければ心楽しまず、成果も上がらない。 自らの強み、仕事の仕方、価値観がわかっていれば、機会、職場、仕事について、「私がやりましょう」「私 のやり方はこうです」「他の組織や人との関係はこうなります」「これこれの期間内にこれこれのことを仕上げます」と言えるようになる。 つまるところ、優先すべきは価値観である。 成果を上げる人と上げない人の差は才能ではない。 いくつかの習慣的な姿勢と基礎的な方法を身につけているかどうかの問題である。 しかし、組織というものが最近の発明であるために、人はまだそれらのことに優れるに至っていない。 成果を上げるものは、仕事からスタートしない。 時間からスタートする。 計画からもスタートしない。 何に時間を取られているかを明らかにすることからスタートする。 次に時間を管理すべく、時間を奪おうとする非生産的な要求を退ける。 そして最後に得られた自由な時間を大きくまとめる。 仕事上の個性は、仕事に就くはるか前に形成されている。 仕事の仕方は、強み弱みと同じように与件である。 修正できても変更はできない。 ちょうど強みを発揮できる仕事で成果を上げるように、人は得意な仕方で仕事の成果を上げる。 自らの価値観に反するところに見多くならば、人は自らを疑い、自らを軽く見るようになる。 成果を上げるには自らの果たすべき貢献を考えなければならない。 手元の仕事から顔をあげ、目標に目を向ける。 組織の成果に影響を与える貢献は何かを問う。 そして責任を中心に据える。 成果を上げるための秘訣を1つだけあげるならば、それは集中。 成果を上げる人は最も重要なことから始め、しかも1度に1つのことしかしない。 ほとんどの人が下に向かって焦点を合わせる。 成果ではなく、権限に焦点を合わせる。 組織や上司が自分にしてくれるべきことや、自らが持つべき権限を気にする。 その結果、本当の成果は上げられない。 少ししか求めなければ成長しない。 多くを求めるならば、何も達成しない者と同じ努力で巨人に成長する。 自らの強みを生かそうとすれば、その強みを重要な機会に集中する必要を認識する。 事実、それ以外に成果を上げる方法はない。 自らが成果を上げ組織が成果を上げることを望むものは、計画、活動、仕事を常時点検する。 これは今も価値があるかを問う。 答えがノーであるならば、仕事の成果や組織の業績にとって真に意味のある仕事に集中するために、それらのものを捨てる。 何を持って憶えられたいか これは自らの成長を促す問い。 なぜならば、自らを異なる人物、そうなりうる人物としてみるように仕向けられるからである。 日常化した毎日が心地よくなった時こそ、違ったことを行うよう自らを駆り立てる必要がある。 「燃え尽きた」とは、たいていの場合、「飽きた」というだけのことである。大したことでは鋳物のために朝出かけるほど、疲れを覚えるものはない。 自らの得るべきところを知るのは自らである。 飽きることを許さないよう予防策を講ずるのも自らである。 そして、仕事を心躍るものにするのも自らである。 自らに刺激を与えるには、仕事を変えることが必要である。 この必要性は、人がますます長生きするようになり、ますます長く活動できるようになるにつれて大きくなる。 喜びは成果の中になければならない。 自らの成長のために最も優先すべきは、卓越性の追求。 そこから充実と自身が生まれる。 能力は仕事の質を変えるだけでなく、人間そのものを変えるがゆえに、重大な意味を持つ。 能力がなくては、優れた仕事はありえず、自身もあり得ず、人としての成長もあり得ない。 遊びで成長することは至難の業、仕事で成長することは容易。 そのカギは責任。 自らに責任を持たせること。 あらゆることがそこから始まる。 大事なことは地位ではなく責任。 責任ある存在になるということは、真剣に仕事に取り組むということである、成長の必要性を認識するということ。 仕事が刺激を与えてくれるのは、自らの成長を期しつつ、自らの仕事の興奮と挑戦と変化を生み出している時である。 そのような能力は、自らと自らの仕事の双方を、新たな次元で見ることによって増大する。 人の成長のために働かない限り、自ら成長することはない。 つまり、人に教えること。 人に教えるためには、物事の本質を理解したうえで、わかりやすく伝える技術を身につけなければ、相手に理解してもらうことはできない。 人に教えることほど勉強になることはない。人の成長の助けになろうとすることほど自らの成長になることはない。 知的労働者のほとんどが、自らをマネジメントしなければならなくなる。 自らを最も貢献できるところに位置付け、常に成長していかなければならない。 やがて、働く期間は50年に及ぶことになる。 その間、常に若々しく、生き生きと働かなければならない。 これからの働き方で重要な2つのこと。 1つは、人もまた自分と同じように、人であるという事実を受け入れること。 共に働くそれぞれの人たちが、それぞれの強みとそれぞれの仕事の仕方を持ち、それぞれの価値観を持つ。 したがって、自らが仕事で成果を上げるには、共に働く人たちの強み、仕事の仕方、価値観を知らなければならない。 もう1つは、自分から進んでコミュニケーションに責任を持つこと。 自らの強み、仕事の仕方、価値観を知り、それを周りの人たち、かかわりを持つ人たちに伝えなければならない。 組織は、もはや権力によって成立しない。 信頼によって成立する。 信頼とは好き嫌いではない。 信じあうことである。 そのためには、互いを理解していなければならない。 互いの関係について互いに責任を持たなければならない。 それは義務である。
by shokunin_nin
| 2010-12-03 00:14
| 仕事
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