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ワールドカフェ

ワールドカフェというのは、おおざっぱに説明すると
『堅い会議よりも喫煙スペースでタバコを吸っている時とか、休憩室で雑談してる時のが色々活発ではないか?』
という考えのもとに、「カフェ的空間」を意図的に作り出す会議手法。

リラックスしたカフェ的空間を作り出し、属性や肩書きに関係なく、大人数でも本質的なコミュニケーションを成立させることができるというもの。
それでいて、同じトピックで話が進むのでカオス過ぎず、かつ会議的でもなく、雑談しているかのような雰囲気で会議が成立する・・・らしい。

大人数で長時間かかる手法なのでデメリットに感じる人もいるかもしれないけど、「社長から新人までステークホルダーを全員集めて、全員の意見を一気にまとめるのって実はイイんじゃね?」ってことらしいので、本当にそれができるのであれば凄い会議手法だと思う。


ワールド・カフェは、人々がカフェにある空間のようなオープンで創造性に富んだ会話ができる場とプロセスを用意することで、組織やコミュニティの文化や状況の共有や新しい知識の生成を行うファシリテーションプロセス。
知識や知恵は、機能的な会議室の中で生まれるのではなく、人々がオープンに会話を行い、自由にネットワークを築くことのできる『カフェ』のような空間でこそ創発される」という考え方に基づいた話し合いの手法。


ワールド・カフェが求められる背景
世界の高速化に伴って、環境の変化は激しくなり、複雑性は増してきた。
このような状況の中で組織がうまく難題を乗り越えるためには、個人の力や知恵ではなく、組織に所属する人々の集合的な知恵がより求められるようになってきている。

職場での会話を思い浮かべてみると、話し合いの中から良いアイデアが浮かんだり、発見をしたりするのは、フォーマルな会議の中ではなくて、たとえば、休憩室でお茶を飲んでいるときだったり、居酒屋でお酒を酌み交わしているときだったりするのではないか。
そうした場所ではお互いリラックスして、オープンに本音を語ることができ、初めて会う人とも気軽に話せるので、ネットワークが自然と広がる。
「カフェ」は、そういったインフォーマルな話し合いが行われる場の象徴。
ワールド・カフェでは、そのような「カフェ的会話」を職場での会議やミーティング、日常の会話の中に意図的にデザインし、会話のあり方を変える方法として、世界中で活用が進んでいる。


ワールド・カフェを織り成す7つの原理
ワールド・カフェでは以下の7つの原理に基づいて、話し合いの場をデザインすることで、生成的なダイアログを生み出す

1.コンテクストを設定する
・ダイアログを可能にするための目的と広範な要件を明確にする

2.もてなしの空間を創造する
・個人的な快適さと、お互いを尊重する気持を育むことができるもてなしの環境と、心理的な安心感を確保する

3.大切な質問を探求する
・協働を引き出すような強い力を持つ質問に対して、集合的に関心を高める

4.全員の貢献を促す
・参画と相互支援を促すことによって、「個」と「全体」の関係を活性化する

5.多様な視点を他花受粉させて、つなげる
・中核的な質問に対して共通の関心を高め、異なる視点のつながりをもつ多様性と密度を意図的に強めることにより、創発が現れる生体システムのダイナミズムを活用する

6.パターン、洞察、より深い質問に共に耳を傾ける
・個々人の貢献を損なわずに思考の結束を育むことができるように、共通の関心事に焦点を当てる

7.集合的発見を収穫し共有する
・集合的知識と洞察を可視化することによって行動に移せるようにする


ワールド・カフェの特徴
ワールド・カフェは、組織やコミュニティの比較的多人数の集まりで、設定したテーマに関して、ダイナミックで協働的な話し合いの場を作り出すのに効果的。
それぞれのテーブル毎に机上の模造紙に自由にメモを描きながら、20分から30分程度の話し合いを行う。
これをメンバーを変えながら3回程度行うことで、そこで出たアイデアが他花受粉するようなイメージで、テーマに対するコンテクストが短時間で深まり、大変盛り上がる効果がある。
どんな状況でも利用できて、かけた時間の割には高い満足感を得られますし、ファシリテーションや事前準備が極めて簡単だという良さがある。
その際、テーブルクロスや花、カラフルなマーカーなどを用意して、「カフェ」的なくつろぎの空間を創り出すことで、より効果を高めることができる。
by shokunin_nin | 2011-04-05 22:00 | 仕事
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