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許すと子供は立ち直る

許すことの重大さを親はあまり重要視しない。
人は許されることでしか立ち直れないにもかかわらず。
教育は懲罰である、という誤解が長い間人間を不幸にしてきた。
親の中にも、うんと叱ってやろうという懲罰意識が根強い。
許さないことが教育だと思い込んで鬼の形相となる。
許されないと、子供は立ち直れない。
前非を悔いるのは、許された後のこと。

親は過去の過ちをとらえて、動かぬ証拠とばかりにそれを手に高々と掲げ、声高に責める。
理路整然と詰め寄られたら、子供は逃げ場所を失い、自信を喪失してしまうばかり。
自分自身に失望してしまうもの。
嘘を言う権利も、勝手にふるまう自由も子供にはもう残されていない。
それは子供にとって、とても大切なかけがえのない尊厳かもしれない。
揚げ足を取られ、地べたに叩き伏せられるよりは、うそをつく方を選ぶ。
過去を責められるほど屈辱的なことは実はない。
済んだことをほじくり返されるとき、うそをつく。
嘘をつくことで自分を守ろうとする。
生きていくためには自分の尊厳を守らねばならないから。
嘘をつくのは子供自身。
しかし、うそをつかせたのは、子供そこまで追い込んだ親の執念深さ。
許すこと。
追及の手を緩めて、罪を水に流すこと。
そうすれば子供は、白紙の状態に戻り、自分の中に備わっている向上心に添って、もう一度やり直しができる。
許しのない家庭の子は、取り繕うことばかりに忙しくて、なかなか素直な自分を取り戻すことができない。
by shokunin_nin | 2012-06-14 23:04 | 家族
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