自然のサルにボスはいない

ニホンザルについてずっと言われてきたことの1つに、彼らは階級社会を作るということがある。
1頭のボスサルのもとに皆が統制のとれた生活をしている。
互いの序列を確認するためにマウンティング等の行動をとる。
人間社会でいえばヤクザがこれに一番近いとか。

本来、ニホンザルはとても幸福な日々を送っている。
50頭から100頭で群れを作って、しかし1頭ずつは結構奔放に勝手放題にふるまう。
食べ物を探して木に登り、うたた寝をし、仲間とレスリングをして遊び、時には毛づくろいをねだる。
何かと身体を触れあう。
群れの1頭ずつを識別して親しくする。
その群れが居心地が悪いと思えば出ていくだけのこと。
ただしこれはオスの場合で、母から娘へのつながりで成り立っている母系社会だからメスが群れを出ることはない。
自然な状態ではサルたちの生活は「みんな貧しく、みんな豊か」が原則。
実りが多いときは皆が飽食し、貧しいときは皆が飢える。
だから自然状態の群れにはボスザルと呼べるような個体はいない。
なんとなく移動のきっかけを作るような個体をリーダーと呼ぶくらいで、それも固定された身分ではない。
マウンティングにしても、たがいに触ったりするのが好きだから、ちょっとした緊張を緩めるのに近くにいる誰かに乗っかるだけ。
ハグのようなもので、くっつきあいたいのだ。
階級社会という説は、自分たちの姿を透かし見るところから生まれたのではないか。
言いかえれば、我々こそが餌付けの状態にあるということ。
自然のサルには階級を作るほどの余裕はない。
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by shokunin_nin | 2012-09-15 23:01 | 日記 | Comments(0)
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