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決まったやり方を作る

物事を出来るだけ同じように保つ、ということも、問題を回避する良い方法。
2歳の子供の多くは変化を嫌い、新しい活動をしなければならないときには動揺する。
全てに確かなやり方がなくてはならず、そうでなければ大混乱、ということになってしまう。
小さな子どもは秩序に執着する。
そして、親は、そのことをうまく使えば問題を避けることが出来る。
時には子供がただただいていて気になって、そのあまりに強力な「いや」にびっくりしてしまうこともあるだろう。
そういう時にできることは、子どもを別の場所に連れて行って、しばらくそこに置くか、あるいは、一緒に座って抱っこしてあげる、ということ。
どんな方法によるのであれ、子供が落ち着いたならば、「いや」を引き起こした問題をもう一度、やさしく、けれどもしっかりとやりなおす必要がある。
怒ること、叩くこと、けなすことは効果的ではない。
が、親が負けてしまうこと、思い通りにさせてしまうことも問題。

否定的な行動に対して最も効果的な方法の一つは、子どもをその場所から動かしてしまうこと、
小さい子どもの場合は、親も子供も一緒にその場を離れ、子供が落ち着くまで一緒にいる。
たとえば、ご飯を食べている時にむずかって食べ物を投げたりした場合、別の場所に連れて行って、「ご機嫌が良くなったら2人とも帰れるんだよ」と言ってから、石のように静かにそこに立つ。
たいてい1分から3分くらいで食卓に帰ることになる。
何もしない、無表情な親と一緒にそこにいるのはとても退屈だから。
この方法は、良く行われる別の方法、つまり、子どもを無視したり、脅迫したり、しまいには親がかんしゃくを起こして子供が大泣きするといったやり方よりもずっと効果的。
食事の時間にふさわしくない行動は許されない、ということが完全に明らかであれば、学習はとても速い。

かんしゃくの場合には、子どもをそこから動かしてしまうことがおそらく一番いい方法。
子どものかんしゃくは、ほとんど、「制限はどこにあるのか」ということをたずねている。
穏やかに、けれどもしっかりと、子どもをその場から動かす。
そのような行動は許されない、という絶対的な確信を持って。
子どもに、「泣き叫んだり、頭をバンバン打ち付けたりするのはやめなさい」と言う。
5分か10分ほどして子供が落ち着いたら、子どもをもとの場所に戻す。
そこでまたかんしゃくが起こったなら、もう一度同じことを繰り返す。
忍耐。
子どもがもっといい子であるべきだと思ったり、「親をいらいらさせるためにやっている」と考えて子どもを非難してはいけない。
子どもの起こすかんしゃくを無視したり、それに負けてしまってもいけない。

自分は子どもの行いをただすことが出来る、ということを知ることが大切。
それはいつも「今」するようにする。
2歳の子供が、何をしてはいけないのかについて覚えている、ということは期待できない。
だから、「罰」も役に立たない。
1歳の間に、しっかりした一貫した制限を設定することは、子供が2歳になった時、かんしゃくがパターン化することを防ぐ。
3歳までに、家を動かしているのはだれか、そして、親が何かを禁じたならばそれは絶対なのだ、と言うことが明らかにならないままだと、その後困った状態になるかもしれない。


『親だからできる 赤ちゃんからのシュタイナー教育』(ラヒマ・ボールドウィン著、合原弘子訳)
by shokunin_nin | 2013-01-17 23:09 | 家族
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