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暮らしにリズムを生み出す

リズムと環境に留意することで、たいていのしつけの問題や子どもとの衝突を回避できる。
小さい子どもは、体と模倣に非常に中心化しているから、リズムがしつけの一番大切なカギになる。
それは良い習慣を作ることで子どもの人生を導いてくれるし、議論や問題を追い払ってくれる。
小さな子どものしつけというのはほとんど、大人側の自律によっている。
つまり、大人が家庭生活に一定のリズムを保ち、忍耐と感情的な応答の仕方について自分を訓練し、子供が一緒にいてほしがったらそこにいてやることなどが、しつけには重要。

子どもの幸せの多くは、親がどれだけ子供の日常生活を摩擦がないように整えて上げられるかにかかっている。
子どもにアドバイスや命令を与えなくなったり、子どもの行動を正したくなったら、すこし立ち止まって2つのことをやってみる。
まず、いま子供に介入することが本当に必要なのかについて自分に問いかけること、そして、子どもが本当は何をしようとしているかを見極めること。


子ども時代は急速な成長が行われ、体のリズムの変化の激しい時だが、リズムのある生活は、そういう子ども時代に置いて安定した環境を与えてくれる。
そういう生活を送ることが出来る子どもは、自分の世界に自信が持てる。
いつ次のことが起こるのか分からない、という不確かさを心配しないで済む。
家庭におけるリズムは、神経質な子ども、あるいは難しい子どもを安心させ、穏やかにする。
リズムがあれば、しつけの問題を防ぐのに大きく役立つ。
寝る時間は、空が夜になると暗くなるような、いつもあたりまえのことになるから。

幼い子供にとって、そして、小学生にとって、生活の形がしっかりと決まっていることは、体の成長と感情的な健康さにとって大切なもの。
「物事にはすべき時がある」ということを学ぶことは、人生の学び。
今は遊ぶ時間であり、好きなように遊んでいい、今は食事の時間、今は宿題をする時間、今は寝る用意の時間、というように。

リズムがあると親も助かる。
毎日のすることがスムーズに流れ、エネルギーをそんなにかけずに済むようになり、家族を支える基盤となってくれるから。

生活の泣かれリズムを作るというのは、厳しくなったりすることではない、
特別な活動や驚きのためには時間の余裕をとる。
自由は「かたち」なしにはありえない。
幼い子どもの生活にリズムと愛が満ちることこそが、最もポジティブな意味でのしつけ。
子どもは成長するに従って、この生活の外側のかたりを内的な自律に変えていく。
そういう自律が、宿題をしたり、他の仕事をやり遂げるためにも必要なもの。


『親だからできる 赤ちゃんからのシュタイナー教育』(ラヒマ・ボールドウィン著、合原弘子訳)
by shokunin_nin | 2013-01-22 23:13 | 家族
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