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泣きわめく子どもに根負けしない

ある子が母親とスーパーに買い物に行くたびに、お菓子をせがむ。
母は「ダメ」と言う。
しばらくすると、子はまたねだる。
母はまた「ダメ」と言う。
3度目には、子はかんしゃくを起こし、その要求はさらにエスカレートする。
母はまた「ダメ」と言う。
子は顔を真っ赤にして、足をバタバタさせ、カートを揺さぶる。
母は「やめないとお尻を叩くよ」と脅す。
でも子はやめない。
とうとう子のかんしゃくは爆発する。
母はもうどうすることもできず、あきらめてお菓子を買う。

一連の出来事で、母は子に3つのことを教えた。
1つは、母の「ダメ」という言葉は、意味のない言葉であるということ。
何度も何度も頼めば、要求はかなえられるということを子に教えた。
「ダメ」が「OK」に変わる。
母は辛抱強くねだることを子に教えた。
次に、母は子にかんしゃくの使い方を教えた。
かんしゃくを起こせばお菓子が手に入ることを教えた。
結果としてお菓子はかんしゃくを起こしたことへの報酬となった。
3つ目として、母は子に自分が言うことは本心ではないと教えた。
威嚇はするが徹底していない。
母は子に静かにするように命じるが、お尻を叩く代わりにお菓子を買った。


子の問題の原因はたいてい親子双方にある。
親は一貫した態度をとる必要がある。
親子が互いに学ぶ必要がある。

ご褒美があると良い意味でも悪い意味でも学習が行われる。
ご褒美を得るために行動するから。
頻繁に子どもが悪さをするなら、それは、自分の望んでいるものを手に入れる適切な方法を知らないから。
その行動によって子供が何を手に入れたいと望んでいるにせよ、間違った行動にご褒美を与えてはいけない。
子どもに自分のほしいものを手に入れるための適切な選択肢を与える。
もし子供が親の関心を引こうとしているならば、悪さをする以外にどうすれば親の関心をひけるかを教える。


『子どもは親をまねて育つ』(サル・シビア著、木村浩美訳)
by shokunin_nin | 2013-02-28 22:19 | 家族
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